こんにちは。まるてぃです。
前回は、私が初回評価で見ている7つの視点についてお話ししました。
その中でも、私が最も時間をかけて考えていることがあります。それは、
まるてぃなぜできないのか?
と言う視点です。
新人の頃は
【更衣介助】【食事介助】【歩行介助】
と言うように「できる」と「できない」を評価して終わることがよくありました。
反省ですよね。
その反省もあり、経験を重ねることで思うことようになりました



できないは結果でしかない
本当に見るべきポイントはそこではなくその背景にある原因を見ます
例えば、、、
- 肩が挙がらない
- 手が動かない
- 感覚がわからない
- 片側を見落としてしまう
- 注意が続かない
- 服の着方がわからない
- 前後ろがわからない
- 立位保持が出来ない
- 疲れやすい
などなどどれも「更衣ができない」という結果になります
しかし、原因は全然違います
原因が違うと介入が変わります
気になりますよね。ここが作業療法のポイントの1つですね
最初に診るのはどこ?
今回は更衣を例として挙げています
私が更衣を評価するときは
【できる、できない】はもちろん全体像をとらえるために一貫してみますが
それよりも



どこで止まったのか
ここを観察すると良いと思います
例えば
- 袖までは通すことが出来るのか
- 麻痺側ですでに行うことが出来ないのか
- ボタン操作が難しいのか
- 立てないのか
- ズボンを挙げることが出来ないのか
など全体を見る必要があります。
動作は一連の流れなのでまずはこちらが止めずに
流れの中でどこで問題が起きているのかを細かく見る様にしています
麻痺だからできないは危険
新人の頃によくあったのが



重度の運動麻痺があるので難しいですね
それだけで終わることもしばしばありました。
確かに運動麻痺が重度であれば上下肢を動かすことが困難になるので
大きな要因の一つになりえます
しかし、実際に運動麻痺が軽度であったとしても更衣が出来ない患者さんもいます
逆に重度の運動麻痺でも工夫しながら更衣を行うことができる患者さんもいます
ここでは



運動麻痺だけが原因なのか?
もしかしたら皆さんはすでに知っているかとも思われますが
- 左半側空間無視が強く見られたら左袖を探したり通したりすることができません
- 失行があれば服の使い方が分からないかもしれません
- 注意障害があれば注意がそれて途中で動作が止まります
- 体幹機能が低ければ座位保持が難しくなります
などなど
1つの作業には複数の機能が関係しています
だからこそ評価するうえで
『何が悪いか』ではなく
『何がこの動作に影響を及ぼしているのか』
これを考えるようにしています。大切ですね。
原因がわかる介入方法はおのずと決まってくる
原因分析ができるようになると治療内容も自然と決まってきます
例えば
- 感覚障害強ければ感覚再教育の練習をする
- 体幹機能が原因なら姿勢から整える
- 注意障害なら環境を整理する
- 片麻痺なら運動機能の改善は目指すが代償方法を検討する
評価と介入は1つの線で繋がっていますね
評価だけ・介入だけではなく
評価をすることが出来たからこそ介入ができる。
ここは意識しておきたいとこですね
「できない」より「なぜできない」
あるあるかもしてませんが
学生さんや新人の先生から「なにを見たら良いですか?」と
質問されることがありませんか?
そんな時には



できないのは見てわかったから
ここでは『なぜできないのか』を
考えると良いと思います
とこのようにできない理由に着目してもらって
一緒にディスカッションしていきます
仮説を立てて・確認して・修正して、また実践して
それを繰り返していくことが臨床だと思います。
なので評価は
『患者さんを理解するための推理』と思います
おわりに
作業療法士は
「更衣ができない」
と言う事実のみを見ているわけではありません
その背景にある
- 身体機能
- 感覚機能
- 高次脳機能
- 環境因子
- 生活背景
などこれらすべてを1つに線になるように結び付けながら
「なぜできない」を考えます
このような思考を繰り返して行い
それが出来る様になると
評価は単なるチェックリストではなく
患者さんを理解するための時間へと変わります
そして、その理解こそが、一人ひとりに合わせたリハビリにつながっていくのだと思っています
次回は
「麻痺だけではない、動作を邪魔する高次脳機能障害の見つけ方」
「手は動くのに使えない」「筋力はあるのに生活動作が進まない」
そのような場面で見落としてしまいがちな高次脳機能障害について
実際の臨床経験に交えてお話出来たらと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。



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